
英語で「ついに」「結局」「最終的に」などを意味する at last、finally、in the end、after all などの使い方に迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、これらの英語表現の意味の違いを徹底的にマスターしていきましょう。
ご興味のある方は、当サイトで 英語クイズ(5000問) を出題しておりますので是非ご覧ください。
目次
「ついに」「結局」を表す英単語いろいろ
使い分けの違いを簡単にまとめると以下のようになります。
※ afte all 以外は否定文には用いられません。
at last | 長い間の努力や我慢の末に実現したことを暗示し ホッとした安堵感を表す |
finally | 長時間経過したあとの「ついに」を表す |
eventually | finally や at last よりも感情が薄い |
in the end | 長時間経過したあとの状況を客観的に説明 |
after all | 意図や計画、予想などに反した結果を暗示 |
それぞれの例文をみていきましょう。
at last
長い間の努力や我慢を積み重ねて「やっと」「とうとう」を表します。
※ 否定文や、望ましくないことに対しては用いられませんので注意してください。
望ましいことが実現してホッと安堵しているようなニュアンスがあるため、感嘆文でも用いられます。
At last spring has come.
(ついに春が来た。)
At last! I’ve been waiting.
(待ってました!)
We reached the summit at last.
(私たちはやっと頂上に辿り着いた。)
He took the exam several times, and at last he passed it.
(彼は何度か試験を受けてやっと合格した。)
She walked and walked until at last she came to the exit.
(彼女は歩いて歩いてやっと出口に辿り着いた。)
At long last our bus has come.
(やっとのことでバスが来た。→ at last の強意形で、ややかたい表現)
関連記事:【英語】some と several の違いと使い方
・summit:(山などの) 頂上
・until at last:「ついに」の強調形
finally
通例、文頭や動詞の前に置き、長時間経過したあとの「ついに」「やっと」を表します。過去形とともに用いられることが多く、良いことにも悪いことにも使われます。
※ at last よりも感情が薄いため、感嘆文では用いられません。
Finally he got sick.
(とうとう彼は病気になった。)
I finally found a cottage.
(ようやく山小屋を見つけた。)
The man finally confessed what he had done.
(その男はやっと自分のしたことを白状した。)
I finally got the hang of using the new machinery.
(やっと新しい機械の使い方に慣れた。)
finally は、一連の行動の締めくくりとしてのニュアンスも持っています。
Finally, be sure to lock the door.
(最後に必ず戸締りをしてください。)
× Finally, spring has come. と言ってしまうと、もう春の次に季節が来ないというおかしな文になってしまうので注意してください。この場合は at last を使います。
・confess:【他動詞】白状する、(欠点・弱点などを) 認める、懺悔する /【自動詞】(to A):(罪・秘密・欠点などを) 自白する
・intention:意図、意向
・hang:(機械・道具などの) 扱い方、使いこなすこつ
eventually
finally や at last よりも感情が薄く、一連の出来事の結末や、時間が経過することによって「結局は」と述べているようなニュアンスです。
Eventually his cancer healed.
(いつしか彼の癌は治った。)
He hesitated but eventually he obeyed his superior.
(彼はためらったが、結局は上官に従った。)
I tried to keep up with him, but eventually I fell behind.
(彼について行こうとしたが、結局遅れてしまった。)
また、「ゆくゆくは」「最終的には」の意味でもよく使われ、近い未来のことを表します。
Your efforts will eventually be rewarded.
(努力はいつか報われる。)
The problem will resolve itself eventually.
(最終的に、その問題は自ずと解決するだろう。)
Eventually, I want to buy a second house.
(いつかは2軒目の家を買いたい。)
・obey:(命令・指示などに) 従う、(規則などを) 守る、(良心などに) 従って行動する
・keep up with:❶(需要に) 応じる、対応する、負けずについていく ❷人と連絡を取り続ける
in the end
長い時間が経過したあとに至った状況を客観的に説明するときに使われます。
否定文では用いられません。
In the end it was much easier than we had thought.
(結局は、思ったよりずっと簡単でした。)
In the end, I decided to go to Morocco.
(結局、モロッコに行くことに決めた。)
The plan failed in the end. = The plan ended in failure.
(計画は失敗に終わった。)
関連記事:mistake・error・fault の違い -「間違い」の表現いろいろ
・decide to do:〜することに決める、〜しようと決意する
・fail:(人・試み・計画などが) 失敗する、うまくいかない
・failure:失敗、不成功、不履行
after all
通例文尾でコンマなしで用いられ、良くも悪くも意図や計画、予想などに反した結果になったことを表します。at last や finally、in the end などと異なり、否定文で用いることができます。
単純な「最終的には」の意味では finally や in the end が用いられます。
What you said was right after all.
(結局あなたの言うことが正しかった。)
The train left five minutes late but arrived on time after all.
(電車は5分遅れて出発したが、結局は時間通りに到着した。)
I thought the was going to fail the exam, but he passed after all.
(彼は試験に落ちると思ってたけど結局は受かった。)
I watched the movie because of its bad reviews, but it wasn’t so bad after all.
(評判が悪かったのでその映画を観てみましたが、それほど悪くはありませんでした。)
関連記事:because of と due to の違いと使い方
・fail:(人・試み・計画などが) 失敗する、うまくいかない
・because of:〜が原因で、〜の理由で