【all と ganz の違い】ドイツ語トレーニング

allein と einsam の違い に続き、今回は allganz の違いと使い方を例文とともにご紹介していきます。

ご興味のある方は、当サイトで ドイツ語クイズ を出題しておりますので是非ご覧ください。

目次

all と ganz の違い

allganz はいずれも「全部」「全て」などを意味しますが、それぞれの使い方は異なります。

<all>

・多数の人や物の中で、何も除外されることなく「その総て」を表す
・英語では everything に相当する

<ganz>

・原義は「無傷」で、ひとつのものを強調したうえで、そのうち少しも欠けていない「全体」「丸ごと」を表す
・英語では whole に相当する

all

all は主に、付加語的(名詞を修飾)・名詞的・述語的・副詞的・独立的用法 など様々な使い方があります。

付加語的用法

Er hat allen Mut verloren.
(彼はすっかりやる気を失くした。)

Aller Anfang ist schwer.
(何事も初めは難しい。)

Alle Wege führen nach Rom.
(全ての道はローマに通ず。)

Sie sagte es mit aller Deutlichkeit.
(彼女は遠慮なくそう言った。)

Alle Menschen sind gleichberechtigt.
(人は皆平等に権利を有している。)

Sie hat wenige Bücher, aber er hat alle ausgelesen.
(彼女は本を少ししか持っていないが、全て読み通している。→ 前出の名詞を alle のみで受ける表現)

Die Olympischen Spiele werden alle vier Jahre abgehalten.
(オリンピックは4年ごとに開催される。)

Machen wir alle fünf Kilometer eine kleine Pause.
(5キロごとにひと休みしましょう。)

Sie verlässt ohne allen Grund plötzlich die Gesellschaft, in welcher sie sich befindet.
(彼女は突然訳もなくその団体からいなくなった。)

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POINT

・verlieren:(人や貴重なものを)失う、失くす、紛失する、(試合や競争などで)負ける
・führen:①(方向を表す語とともに、道・廊下などが)通じている ②指導する、導く、案内する、経営する ③在庫を持つ ④扱う、操縦する
・die Deutlichkeit:明白さ、露骨さ、率直さ
・gleichberechtigt:公平な、平等の
・abhalten:①防ぐ、遠ざける ②(jdn. von etw3/Dat.) 思いとどまらせる ③(祝典・選挙・会議などを) 行う、開催する
・der Grund:①理由、根拠、動機 ②底、最下部 ③基礎、基盤
・die Gesellschaft:①社会 ②団体、協会、会社 ③集まり、パーティ

名詞的用法

「すべて」「全部」を表し、alles で「全ての人」「全てのもの」になります。
また、複数形 alle で「全ての人々」「皆んな」を意味します。

Alle der Fleiß war vergebens.
(努力は全て水の泡だった。)

Alle Erstsemester müssen an dem Vortrag teilnehmen.
(新入生は全員その講義に出席しなければならない。)

Gewöhnlich hebe ich alle Rechnungen in einem Ordner auf.
(私はいつも、すべての書類をフォルダに保管しています。)

Paul hat Betty vor aller Augen geküsst.
(ポールは皆んなの前でベティにキスをした。)

Ich bedanke mich bei allen, die zu diesem Fest beigetragen haben.
(この催しにご協力くださった全ての皆様に感謝申し上げます。)

Mein richtiger Name ist Andreas aber alle nennen mich Andi.
(私の名前はアンドレアスですが、皆んなはアンディと呼びます。)

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POINT

・der Fleiß:勤勉(さ)、(仕事などでの) 精励、(当然払うべき) 注意
・vergebens:虚しく、徒労に
・an etw3(Dat.) teilnehmen:〜に参加する、出席する
・aufheben:①(床などから)拾う ②保管する、とっておく
・die Rechnung:①計算書、請求書 ②見込み、目論見 ③計算、計算問題
・vor aller Augen:皆んなの前で、公衆の面前で
・beitragen:貢献する、寄与する

述語的用法

口語で、「尽きた」「なくなった」を表します。

Mein Geld ist alle.
(有り金が底をついた。)

Das Brot ist alle.
(パンが無くなった。)

Der Weg ist hier alle.
(ここは行き止まりだ。)

Es ist mit mir alle.
(私はクタクタだ。)

副詞的用法

口語で、alles の形で副詞的に用いられます。

Wer kommt morgen alles?
(明日は一体誰が来るんだろう。)

Was du nicht alles weißt!
(君は何もかも知っているんだね。)

Was ist alles gibt!
(何てことだ!)

Wem alles hast du das erzählt?
(君は一体誰にそれを話したんだ?)

Wo ist er denn alles?
(彼は一体どこにいるんだろうか。)

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POINT

・erzählen:話す、語る、述べる

独立的用法

中性単数の alles は、人・物・事柄に用いられます。

Alles in Ordnung!
(全てオーケーです。/ 全て順調です。)

Alles gute!
(おめでとう!/ お元気で! / ごきげんよう!)

Da hört doch alles auf.
(はいもうおしまい。→ もうたくさんだ。)

Das alles geht Sie nichts an?
(それはあなたに全く関係がないと言うのですね?)

Er hat alles auf dem Teller gegessen.
(彼はお皿のものを全部平らげた。)

Alles aussteigen.
(皆さんご降車願います。)

Alles hat zwei Seiten.
(何事にも表と裏がある。)

Sie ist alles, nur kein Künstler.
(彼女は芸術とは無縁な人だ。→ 芸術家だけでは絶対にない。)

Das Bild ist mir über alles.
(この絵は私にとって何物にも勝る。)

Ich erzähle ihm alles, was ich gehört habe.
(私は聞いたことを全て彼に説明した。)

Ist das alles, was Sie an Gepäck haben?
(あなたの荷物はそれで全部ですか?)

Das ist alles, was ich augenblicklich tun kann.
(今の私にはこれが精一杯です。)

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POINT

・in Ordnung sein:順調である、うまくいっている
・aufhören:やめる、終える
・angehen:【他動詞】①関係がある、関わりがある ②(問題・課題など)に取りかかる、着手する 【自動詞】①(口語)催し物などが始まる ②(口語) (火・明かりなどが)点く
・augenblicklich:現在の、目下のところ

熟語

all を使った熟語を一部ご紹介します。

zu allem Übel

◆ 意味:さらに悪いことに、挙げ句の果てに

Ich hatte mich verlaufen, und zu allem Übel fing es auch noch an zu regnen.
(道に迷ってしまった上に、雨が降り始めました。)

zu etw3 Ja und Amen

◆ 意味:おとなしい、(意見や文句を言わず) 同意する

Du sagst zu allem Ja und Amen, aber das ist leichtsinnig.
(君は何にでもハイハイ同意するが、それは軽率だよ。)

in aller Munde sein

◆ 意味:誰もが関心がある、話題になっている

Die Sache ist schon in aller Munde.
(そのことは既に皆んなの噂になっている。)

alles andere als

◆ 意味:決して〜ではない

Er ist alles andere als dumm.
(彼は決してバカではない。→ 愚か者以外の全てである)

Ein und Alles sein

◆ 意味:かけがえのない

Er war ihr Ein und Alles.
(彼は彼女の全てだった。)

alles Mögliche

◆ 意味:何もかも、ありとあらゆる

Er hat alles Mögliche versucht, um sie zu retten.
(彼は彼女を助けるためにあらゆる手を尽くした。)

vor allem

◆ 意味:とりわけ、何よりもまず

Nimm dich vor allem an Kreuzungen in acht.
(特に交差点では気を付けなさい。)

alles in allem

◆ 意味:全てひっくるめて、結局、とどのつまり

Alles in allem habe ich 300 Euro ausgegeben.
(私は結局300ユーロ支払いました。)

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POINT

・das Übel:悪、害悪、災害
・sich verlaufen:迷子になる、道に迷う
・leichtsinnig:軽率な、配慮の足りない
・retten:助ける、救う
・sich in acht nehmen:気を付ける、注意する (英語の be careful)
・ausgeben:(お金、労力などを)費やす、使う

ganz

ganz には 形容詞 と 副詞の用法があります。

形容詞

「全ての」「全体の」「完璧な」などを表します。

Ich habe den ganzen Kuchen gegessen.
(私はケーキを丸ごと食べた。)

Hast du das ganze Buch gelesen?
(その本全部読んだ?)

Sie kann sich nicht abgewöhnen, die ganz Nacht aufzubleiben.
(彼女は夜更かしの癖が抜けない。)

Der ganze Platz war voller Menschen.
(広場は人でいっぱいだった。)

Ich habe mein ganzes Geld ausgegeben.
(私は有り金を全て使ってしまった。)

Wir müssen die ganze Wohnung aufräumen.
(家中を掃除しなければならない。)

Den ganzen Tag hat es geschneit.
(一日中雪が降った。)

Er hat ganze Arbeit geleistet.
(彼は完璧な仕事をした。)

Sie spricht in ganzen Sätzen.
(彼女は整った文章を読むように話す。)

Ich habe kein ganzes Hemd mehr.
(シャツ全体が破れてしまった。→ 完全なシャツを持っていない)

Er trank eine ganze Flasche Milch.
(彼は牛乳を丸々一本飲んだ。)

Seine ganze Familie arbeitet auf einem Bauernhof.
(彼の家族は皆んな農場で働いている。)

Ich wünsche es von ganzem Herzen.
(私は心からそれを望んでいます。)

Er ist ganz der Vater.
(彼は父親にそっくりだ。)

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POINT

・jdm. etw. abgewöhnen:人に〜の習慣をやめさせる
・aufräumen:片付ける、掃除する
・leisten:成し遂げる、果たす
・der Bauernhof:農場

副詞

ganz は副詞として「全部」「まるごと」「ひとつ残さず」を表します。

Du hast ganz recht.
(君の言う通りだ。)

Es ist ganz dasselbe.
(それは全く同じことだ。)

Das ist ganz meine Meinung.
(それはそのまま私の意見です。)

Er war ganz Ohr.
(彼は聞き入っていた。)

Das habe ich nicht ganz verstanden.
(私はそれを完全に理解したわけではない。)

Wie schaltet man diese Maschine an? – Du drehst den Schalter hier ganz nach rechts.
(このマシンはどうやってスイッチを入れるの? – ここのスイッチを右いっぱいに回すんだよ。)

Das Ganze war nur ein Traum.
(全ては夢に過ぎなかった。)

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POINT

・derselbe/dieselbe/dasselbe:同じ(ような)
・anschalten:スイッチを入れる
・der Schalter:スイッチ、(機械の) ボタン
・die Ganze:全体、全部
・der Traum:夢

◆ 度合いを示して、「非常に」「極めて」などを表します。

Geht es Ihnen wieder ganz gut?
(すっかり良くなられましたか?)

Der Film ist ganz schlecht.
(その映画は本当にひどい。)

Er war ganz glücklich.
(彼は本当に幸せだった。)

Er ist ein ganz großer Künstler.
(彼は実に偉大な芸術家だ。)

Was ist denn los mit dir? Du sieht ja ganz blass aus.
(どうしたの、顔が真っ青だよ。)

◆ 形容詞にアクセントが置かれた場合、「なかなか」「まあまあ」を意味しますが、非常に紛らわしいので sehr を使うのが普通です。

Das Essen schmeckt ganz gut.
(お食事はなかなかでした。)

Er schreibt ganz ordentlich.
(彼はなかなか巧みな文章を書く。)

◆ 口語で「たったの」を表すこともあります。

Das Buch kostet ganze drei Euro.
(その本はたったの3ユーロだ。)

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POINT

・blass:①(色・光などが) ぼんやりした、淡い ②青白い、蒼白な
・ordentlich:きちんとした、手際の良い、巧みに

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