【bloß の使い方】ドイツ語トレーニング

ドイツ語の、どこかミステリアスなど「bloß」という言葉。

何度も目にしたことはあるけれど、いまいち使い方がよく分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、そんな bloß を例文とともにご紹介していきますので、ドイツ語を学習なさっている方へ、ご参考になれば幸いです。

ご興味のある方は、当サイトで ドイツ語クイズ を出題しておりますので是非ご覧ください。

目次

bloß とは何か

ドイツ語には、しばしば日本語に訳すのが困難な「心態詞」と呼ばれる言葉があります。

特に命令や要求疑問などの表現に見られる bloßdochebeneinfachjamalschonwohleigentlich などがそれにあたり、特に口語においては話者の主観的感情を豊かに伝えるための手段として頻繁に使われています。

例えば日本語にも、「どうせ」「やっぱり」「ちゃっかり」「せっかく」など、海外の人にとってニュアンスを掴むのが難しいとされる言葉がたくさんありますので、ドイツ語が特別というわけではありません。
民族の歴史や文化背景の異なる言語同士において、全ての単語に対応する言葉が存在しないのは当然のことですので、日本語訳を覚えるよりも使われている状況をイメージするほうが理解が深まるかも知れません。

さて今回の本題、bloß に移ります。

いきなり文法のお話をしてしまいますが、bloß には以下のように、副詞形容詞の2つの用法があります。

<bloß の用法>

・副詞:動詞・形容詞・名詞などを修飾し、状態・命令・疑問などを強める
・形容詞:「むき出しの」「純粋な」という意味で名詞を修飾

副詞の用法

bloß を副詞として使う場合、主に5つの使い方があります。

1)「ただ」「単に」
2)制限を加える
3)命令を強める
4)驚きと疑問を強める
5)接続法2式においての話者の気持ち

1)ただ、単に

英語の justonly にあたる使い方で、ほかの可能性を排除するニュアンスがあります。

Sie ist bloß ein Kind.
(彼女はほんの子供だ。)

Es ist bloß eine Erkältung.
(ただの風邪です。)

Sie hat bloß geweint.
(彼女は泣くだけだった。)

Bloß dieser Mann war schuld.
(この男にだけ責任があった。)

Ich habe es bloß überflogen.
(私はそれをざっと見ただけでした。)

Es ist bloß eine Maus. Du musst dich nicht fürchten.
(ただのネズミだよ。怖がる必要はない。)

Ich möchte bloß, dass du zuhörst.
(ただ聞いて欲しいだけです。)

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POINT

・die Erkältung:風邪
・etw. überfliegen:さっと目を通す
・sich fürchten:恐れる、怖がる
・zuhören:注意して聞く、耳を傾ける

2)制限を加える

先行する発言内容に制限を加えて、「ただし」のような意味を表します。

Sie ist sehr hübsch, sie müsste bloß ein bisschen klüger sein.
(彼女はとても可愛い。ただもう少し賢ければいいんだけど。)

Von mir aus können Sie auch vormittags kommen, bloß nicht zu früh.
(午前中にいらっしゃっても結構です。あまり早すぎなければ。)

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POINT

・hübsch:可愛い、綺麗な
・klug:利口な、聡明な
・von mir aus:私としては

3)命令を強める

「つべこべ言わずに」のような、語気を強めた命令になります。

Mach das bloß nicht!
(そんなことしたら承知しないわよ。)

Geh mir bloß auf dem Wege!
(とにかく道をあけてくれ。)

Rege mich bloß nicht auf!
(俺を怒らせるな。)

Stell bloß das Fernsehen ab!
(テレビを止めてくれよ。)

Mach das bloß nicht noch mal! / Mach das bloß nie wieder!
(二度としないで。)

Denke bloß nicht, dass ich spaße!
(冗談で言っていると思わないで。)

Du brauchst bloß die erste Frage zu beantworten.
(君は最初の質問に答えさえすれば良い。)

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POINT

・aufregen:狂わせる、めちゃくちゃにする、混乱させる

4)驚きと疑問を強める

「一体全体」のニュアンスに近い表現で、話者の驚きや疑問を強める使い方です。

Was mache ich bloß?
(一体どうしたらいいの。)

Was hat er bloß?
(一体彼はどうしたんだ。)

Wie kann man bloß so mutig sein?
(どうしたらそんなに勇敢になれるんだ。)

Was hat sie damit bloß gemeint?
(彼女は一体どういうつもりで言ったんだろう。)

Sag bloß!
(本当なの!?)

Sag bloß, du willst das ganze Buch auswendig lernen?
(本当にこの本を丸暗記するつもりなの?)

Sag bloß, du hast den Schlüssel verloren.
(まさか鍵をなくしたって言うんじゃないでしょうね。)

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POINT

・Sag bloß, du. . . :(話者の危惧や驚きを表して)まさか〜だって言うんじゃないだろうね
・auswendig lernen:覚える、暗記する
・verloren:失う、失くす、(試合などに)負ける

5)接続法2式の話者の気持ち

日本語で「もし~だったらなぁ. . . 」という、非現実の願望や丁寧な歪曲を表現する接続法2式では、「〜でありさえすれば」のようなニュアンスで bloß が使われることがあります。

Wenn die Miete bloß etwas billiger wäre.
(せめてもう少し家賃が安ければなぁ。)

Wenn ich bloß so gut wie du Deutsch sprechen könnte.
(あなたのようにドイツ語が上手に話せたらいいのになぁ。)

Wenn sie bloß nicht so viel reden wollte.
(彼女があんなにお喋りでさえなければいいんだけど。)

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形容詞の用法

bloß は形容詞で、「ただの」、身体の部分・刃物・地面などが「むき出しの」、器具などを用いない「〜だけの」という意味があります。

Das ist eine bloße Routinesache.
(よくあることだよ。)

Das ist ein bloßer Zufall.
(ただの偶然だよ。)

Das Baby lag nackt und bloß da.
(赤ちゃんが丸裸で寝ていた。)

Er fing mit bloßen Händen einen Fisch.
(彼は素手でお魚を捕まえた。)

Der bloße Gedanke daran ist schon widerlich.
(それを考えるだけでも気持ちが悪い。)

Er hat das Brett mit der bloßen Hand durchgeschlagen.
(彼は素手で板を2つに割った。)

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POINT

・die Routinesache:いつものこと
・der Zufall:偶然、思いがけない出来事、事故
・nackt:裸の
・der Gedanke:考え、思いつき
・widerlich:ひどく不快な、気分の悪い

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