【並列接続詞と語順】ドイツ語トレーニング

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ドイツ語の並列接続詞と語順の関係の説明

共に「ゲルマン語」にルーツを持つといわれるドイツ語英語。共通点は多いものの、接続詞が文の要素となるかどうかによって語順が変化する、という特徴があります。

今回は、独立した文と文とつなぐ役割を果たす「並列接続詞」の使い方を例文とともにご紹介していきます。

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目次

並列接続詞とは

並列接続詞は、独立した2つの文や語句の間に入ってそれらを繋ぎ合わせる働きをします。文成分ではないため、あとに続く文の語順は変わりません

並列接続詞の代表的なものには、und(そして)、aber(しかし)、oder(または)、denn(なぜならば) などがあります。

主文1 + 並列接続詞 + 主文2

und

und は、日本語の「そして」に相当する、文と文をつなぐ最も一般的な語です。
英語と同様に、後続の文の要素が先行文と一致する場合は省略することができます。

Drei und fünf ist acht.
(3 たす 5 は 8)

Sie ist schön und klug.
(彼女は美しくて賢い。)

Wir haben gegessen und getrunken.
(私たちは食べたり飲んだりした。)

Es regnete und regnete.
(雨が降り続いた。)

Ich habe Fieber und Halsschmerzen.
(熱があって喉に痛みがあります。)

Eine Explosion, und das Haus flog in die Luft.
(爆発音がしたかと思うと、家が吹き飛んだ。)

Er wäscht, und sie kocht.
(彼が洗濯をし、彼女は食事をつくる。)

Er ist ein sehr ernster Mensch und lacht selten.
(彼はとても真面目な人で、めったに笑わない。)

Ich schlief eine Stunde, und danach ging es mir besser.
(1時間寝たら、気分が良くなりました。)

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POINT

・ernst:真面目な、誠実な
・selten:めったに〜ない

aber

aber は、日本語の「しかし」に相当する接続詞です。
und と同様に、後続の文の要素が先行文と一致する場合は省略することができます。

Mein Rubin ist klein, aber fein.
(私のルビーは小さいですが、質は良いです。)

Sie lockte mich, aber ich ließ mich nicht ködern.
(彼女は私を誘惑したが、私は挑発には乗らなかった。)

Ursprünglich komme ich aus Hamburg, aber jetzt lebe ich seit einem Jahr in Berlin.
(もともとはハンブルク出身ですが、今は一年前からベルリンに住んでいます。)

Es ist ein wenig kühl, aber die Kälte ist sehr angenehm.
(少し涼しいけれど、この冷たさが心地良いです。)

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POINT

・locken:誘惑する、誘い出す
・ködern:餌で釣る
・ursprünglich:最初は、生まれは
・angenehm:気持ち良い、快適な

oder

oder は、2つ以上のものを並べて「または」「それとも」「さもないと」などを意味します。

Er mag schöne Frauen, egal ob sie echt oder künstlich sind.
(彼は、天然であるか人工であるかに関係なく、美女が好きだ。)

Beabsichtigen Sie, ein Haus zu mieten oder zu kaufen?
(家を借りるつもりですか? それとも買うつもりですか?)

Möchten Sie das Steak blutig, medium oder durch?  = Wie möchten Sie Ihr Steak?
(ステーキはレア、ミディアム、ウェルダンのどれになさいますか?  = ステーキの焼き加減はいかがなさいますか。)

Jetzt muss ich gehen, oder ich komme zu spät zur Arbeit.
(もう行かないと仕事に遅れてしまう。)

◆「または」の意味が弱まり、「〜や〜など」を表現することもあります。

Er mag gerne Apfelkuchen oder Kirschkuchen.
(彼はアップルパイやチェリーパイが好きです。)

◆ 疑問文に追加して、相手の同意を求める用法です。

Ich will mich ihr nicht anschließen, aber sehen Sie, jeder von uns macht einmal Fehler, oder?
(彼女の肩を持つつもりはないけれど、誰にでも間違いはあるでしょう?)

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POINT

・egal:どっちでも良い、気にかけない、同じ
・echt:本物の、純粋な
・künstlich:人工的な、不自然な
・beabsichtigen etw. zu tun:〜するつもりである(英語の intend to)
・anschließen:繋ぐ、提携する、結託する

denn

denn は、「というのは〜だから」という意味で、先行する文の根拠や理由を補足する場合に使います。

weil と異なり、denn を使うと主文と主文を繋ぐことが出来ます。

Er ist zuverlässig, denn er kommt immer pünktlich.
(彼は信頼できる。いつも時間通りに来るからだ。)

Er kommt nicht zur Schule, denn er ist krank.
(彼は体調が悪いので学校に来ていない。)

Ich konnte die Aufgabe nicht lösen, denn sie war sehr schwierig.
(その問題は難しくて解けなかった。)

◆ 定動詞のあとの文中に置かれ、話者の気持ちを強調するときにも使われます。

Was ist denn das?
(これは一体何?)

Was ist denn passiert?
(一体何があったの?)

Was ist denn los?
(一体どうしたの?)

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POINT

・zuverlässig:信頼できる、頼りになる
・passiert:passieren「起こる」の過去分詞の形容詞用法
・los sein:(何かが)起こる、生じる

anstatt・statt

anstattstatt は、zu 不定詞(句)、dass 文、その他の文成分を導いて「(当然すべきなのに) 〜せずに」を表すほか、2格を伴って「〜の代わりに」を表す 前置詞 としても使われます。

Er las ein Buch, anstatt zu arbeiten.
(彼は仕事をせずに本を読んでいた。)

Statt es mangelhaft zu tun, kann man es auch gleich bleiben lassen.
(中途半端にやるくらいなら、やらないほうがマシだ。)

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POINT

・mangelhaft:不足した、不十分な、欠点のある
・auch gleich:〜もまた、その上


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