【Ding と Sache の違い】ドイツ語トレーニング

「もの」「こと」などを意味するドイツ語の「Ding」と「Sache」。
この2つの語にどこか違いがあるのか、すっきりしない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はこの DingSache の使い方について、例文とともにご紹介していきます。

ご興味のある方は、当サイトで ドイツ語クイズ を出題しておりますので是非ご覧ください。

目次

Ding と Sache の違い

DingSache は多くの場合入れ替えが可能ではありますが、概ね以下のような違いがあります。

das Ding

  • 目に見えて存在する「もの」
  • 複数形 Dinge で「物品」を表す
  • 物質のほか、「事柄」や「出来事」などを表すことが出来る
  • 具体的な名前を出さない「あれ」「もの」「やつ」のようなニュアンスを持つ

die Sache

  • 衣服やお財布、飲食物や家具などの身の回り品や持ち物を表す (※ 地域差あり)
  • 「用件」「本題」「問題」などを表すときは Sache が用いられることが多い
  • Ding よりもややフォーマルな響きを持つ
  • Sache には Tatsache「事実」や Wertsache「貴重品」などの複合語が多く存在するが、Ding にはこれがない
注意点

Ding には名称を明確に言わないときなどに使われる、日本語の「やつ」に似たややくだけた響きがあり、稀に恥部を表すこともあります。

Ding / 中性名詞

口語では、複数形が Dinger になることがあります。

もの、物品

Gib mir mal das Ding da!
(ちょっとそこのそれ取って!)

Gott hat alle Dinge erschaffen.
(神は万物を創造した。)

Ich muss noch ein paar Dinge einkaufen.
(まだ2つ3つ買うものがある。)

Ein Kaufhaus verkauft viele Dinge.
(デパートにはたくさんの物が売っている。)

Diese alten Dinger kannst du mitnehmen.
(このガラクタを持って行ってくれてもいいよ。)

Ich muss meine Dinge noch vom Tisch wegräumen.
(私はテーブルの上から自分のものを片付ける必要がある。)

In dem Geschäft gibt es viele nützliche Dinge für den täglichen Gebrauch.
(このお店には、日常生活に役立つものがたくさんある。)

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POINT

・erschaffen:創造する、つくる
・wegräumen:(おもちゃや食器などを) 片付ける
・täglich:毎日の、日々の
・der Gebrauch:利用、使用、使用法

事柄、事態、出来事

Jedes Ding hat zwei Seiten.
(どんなことにも2つの側面がある。→ 表と裏がある)

Das ist ein Ding der Unmöglichkeit.
(それはありえないことだ。)

Das ist der Lauf der Dinge.
(それは自然の成り行きだ。)

Ich habe andere Dinge zu tun.
(私は他にやることがある。)

In diesem Dorf ereigneten sich einmal seltsame Dinge.
(この村で昔、不思議な出来事が起こった。)

Man kann die Dinge nicht mehr ändern.
(もはや事態を変えることはできない。)

Wir mussten noch einige wichtige Dinge besprechen.
(私たちにはまだ、話し合うべき重要なことがいくつかありました。)

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POINT

・sich ereignen:(思わぬ出来事などが) 起こる
・seltsam:奇妙な、怪しい
・etw. besprechen:話し合う、協議する

決まり文句

Das ist ja ein tolles Ding!
(これは何てことだ! → 驚き・憤りを表す)

Das/Etwas geht nicht mit rechten Dingen zu.
(それは胡散臭い。→ 複数形3格)

Sache / 女性名詞

複数形で、衣類や飲食物、家具などの身の回り品を表しますが、やや地域差があります。

もの、身の回り品

Er mag süße Sachen.
(彼は甘いものが好きだ。)

Wo sind meine Sachen?
(私の持ち物はどこ?)

Das Geschäft führt preiswerte Sachen.
(このお店は手頃なものが売っている。)

Du gehst mit deinen Sachen nachlässig um.
(君は持ち物の扱いがぞんざいだ。)

Sie hatte ihre besten Sachen an.
(彼女は一番いいものを着ていた。)

Seine Sachen sind völlig durcheinander.
(彼のものはすっかりごちゃごちゃになっている。)

Der Pianist spielt nur bekannte Sachen.
(そのピアニストは有名な曲しか弾かない。)

Verdrießlich packte sie die nicht verkauften Sachen wieder ein.
(彼女は不機嫌な顔で売れなかったものを詰め込んだ。)

Ich muss erst noch meine Sachen überprüfen und einpacken.
(これからまず自分の持ち物をチェックして、荷造りしないといけない。)

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POINT

・führen:①(方向を表す語とともに、道・廊下などが) 通じている ②指導する、導く、案内する、経営する ③在庫を持つ ④扱う、操縦する
・preiswert:手頃な、まあまあの、(十分ではないが) なかなか良い
・nachlässig:①いい加減な、ぞんざいな、だらしない ②気のない、素っ気ない
・durcheinander:ごちゃごちゃに、互いに入り乱れて
・verdrießlich:(人・顔などが) 気難しい、不機嫌な
・einpacken:包む、(トランクに) 詰める
・jdn./etw. überprüfen:調べる、検査する、点検する

件、事柄、本題、問題

Der Name tut nichts zur Sache.
(名前はどうでもいい。→ 本件とは関係ない)

Die Sache ist noch in der Schwebe.
(この件は係争中である。)

Das ist eine Sache für sich.
(それはまた別の問題だ。)

In welcher Sache kommen Sie?
(どの御用件でいらしたのですか。)

Die Sache ist schon erledigt.
(その件はすでに解決済みだ。)

Das macht die Sache nur noch schlimmer.
(自体はいっそう悪くなる一方だ。)

In dieser Sache möchte ich nichts unternehmen.
(この件に関して私は一切手を出したくない。)

Zu dieser Sache äußere ich mich nicht.
(この件についてはノーコメントです。)

Er hat es um der guten Sache willen getan.
(彼は私利私欲なしに、良いことだからとそれをした。)

Die Sache gestaltete sich anders als erwartet.
(その事件は予想外の展開をした。)

Man kann die Sache drehen und wenden, wie man will, sie wird dadurch nicht besser.
(あれこれ言い訳したところで事態が良くなるわけではない。)

Was sind denn das für Sachen!
(何て馬鹿げたことだ!)

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POINT

・in der Schwebe:宙に浮いて、未決定の
・erledigt:erledigen:「完了する」「やり遂げる」の過去分詞の形容詞用法です。
・schlimm:悪い、深刻な、悲しい
・sich gestalten:展開する、〜の状態になる
・drehen und wenden:こねくり回す → drehen「回す」、wenden「ひっくり返す」

決まり文句

Sachen gibt’s!
(何てことだ! /gibt’sgibt es

Das ist so eine Sache.
(それは難しい問題だ。)

Das gehört nicht zur Sache.
(それは本件とは関係ない。)

Das ist nicht deine Sache.
(それは君の知ったことではない。)

Er ist nicht ganz bei der Sache.
(彼はうわの空だ。)

In Sachen des Geschmacks lässt sich nicht streiten.
(蓼食う虫も好き好き。→ 趣味に関しては言い争いの余地はない)

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