【不定代名詞】ドイツ語トレーニング

「不定代名詞」とは、不特定の人物、事物、または概念を示す代名詞のことで、英語では oneeachsome、などにあたります。

今回は、ドイツ語の不定代名詞の使い方を、例文とともにご紹介していきます。

ご興味のある方は、当サイトで ドイツ語クイズ を出題しておりますので是非ご覧ください。

目次

不定代名詞とは

maneinerwelcher
keinerjemandniemand
etwasnichtsalle
vielemancheeinige
jeder

不定代名詞とは

不定代名詞とは、不特定(または未定)の人や物を指す代名詞で、「ある人」「多くの人」「〜なものもある」「〜な人はいない」など、主語を特定しない場合に用いられます。

※ 2格(属格)については「所有冠詞」としての用法が主であるため、使い方や格変化などはそちらで詳しくご説明しています。

man

man は、文の主語として不特定の人を表し、主語を特定せず、一般論を述べる場合に使われます。

<man の用法>
・男性にも女性にも使う
・所有冠詞には sein を用いる
・「人々」を含意していても、文法上は常に3人称単数で扱う
・代用語として人称代名詞の er を使うことは出来ないため、必要であれば man を繰り返す
・ich や wir などを使わずに敢えて man を用いることで、婉曲な表現になる場合がある

Mit Geld kann man mich nicht ködern.
(私はお金では釣られない。)

In Österreich spricht man Deutsch.
(オーストリアではドイツ語が話されている。)

Kann man sich nicht bei einem Kaffee unterhalten?
(コーヒーを飲みながらお話し出来ますか?)

Wie kann man sich vor Einbrechern schützen?
(どうすれば強盗から身を守ることが出来ますか?)

Nachts muss man oft lange auf die Straßenbahn warten.
(夜はしばしば市街電車を長い時間待たなければならない。)

Wenn man von Deutsch spricht, fallen einem gleich Schloss Neuschwanstein ein.
(ドイツというと、まずノイシュヴァンシュタイン城が思い浮かびます。)

Warum schmeißt man in Deutschland den Weihnachtsbaum am 6. Januar weg?
(ドイツでは1月6日にクリスマスツリーを捨てるのは何故ですか?)

Zuerst steckt man hier das Geld rein, dann drückt man auf den Knopf mit dem Bestimmungsort.
(まずここにお金を入れて、目的地のボタンを押します。)

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POINT

・ködern:誘惑する、(餌を)釣り針に付ける
・jdm. einfallen:思いつく、頭をよぎる
・jdn. vor etw3 schützen:〜から身を守る、防御する
・wegschmeißen:捨てる、廃棄する
・zuerst:最初に、初めに
・reinstecken:挿入する、入れる
・der Knopf:(スイッチなどの)ボタン、(衣服の)ボタン
・der Bestimmungsort:目的地、到着地

einer

「(誰か)ある人」「1人の人」を意味し、man の代用として用いられます。男女関係なく男性の格語尾が付きます。中性の場合は「ある1つのこと」の意味で事物を表します。

1格3格4格
einereinemeinen
eineseinemeines

Will einer vorangehen?
(誰か先に立つ者はいないか。)

Da hat einer geklopft.
(その時、誰かがドアをノックした。)

Das ist die Ansicht eines, der die Lage nicht kennt.
(それは状況を知らない人の意見だ。)

Emily ist mit einem ins Kino gegangen.
(エミリーはある男性と映画に行った。)

Wenn einer eine Reise tut, so kann er was erzählen.
(旅をすると何かと話題ができる。→ er で受けることが出来る)

Eines muss ich dir sagen.
(君に1つ言っておかなければならない。)

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POINT

・vorangehen:(人・事・物が、ほかの人・事・物よりも)先に進む、〜に先立つ、先行する、〜より上位である
・die Ansicht:(個人的な)見解、意見、眺め、景観
・erzählen:説明する

welcher

welchereiner の複数形で、先行する物質名詞、複数名詞などの代わりに「いく人か」「いくつか」のように不定の数量を表します。中性名詞の場合は「いくつかのもの」の意味で事物を表します。

1格3格4格
welcherwelchemwelchen
welcheswelchem welches

Es gibt welche, die so etwas machen.
(そういうことをする人もいる。)

An der Haltestelle stehen welche und warten auf den Bus.
(停留所で、何人かの人が立ってバスを待っている。)

Ich habe kein Geld bei mir, hast du welches?
(お金の持ち合わせがないんだけど、君はいくらか持ってる?)

Ich habe gestern Wein getrunken. – Was für welchen?
(昨日ワインを飲んだ。- どんなワイン?)

Wir brauchen noch zwei Stühle. – Im Raum nebenan sind noch welche.
(椅子があと2脚必要です。- 隣のお部屋にまだ何脚かありますよ。)

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POINT

・noch:まだ、あと
・nebenan:隣の、隣に

keiner

einer の否定形で、「1人も〜ない」を意味します。中性の場合は「1つも〜ない」の意味で事物を表します。

1格3格4格
keinerkeinemkeinen
keineskeinemkeines

Keiner von uns kannte sich in der Gegend aus.
(私たちの中でその界隈に詳しい者は一人もいなかった。)

Keiner handelt so mutig wie du.
(あなたほど果敢に行動する人はいない。)

Sie sind wohl keiner von der gesprächigen Sorte, oder?
(あなたはきっと話し好きなタイプではないですね?)

Ich bin auf keinem dieser Fotos drauf.
(どの写真にも私は写っていない。)

Ich habe keines von diesen Büchern gelesen.
(私はこれらのどの本も読んでいない。)

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POINT

・sich auskennen:詳しい、よく知っている
・die Gegend:一帯、地域、地区
・mutig:勇気のある、勇敢な
・die Sorte:種類、タイプ
・bei etw. bleiben:固執する、こだわる
・gesprächig:お喋りな、話し好きな
・„〜, oder?“:日本語の「〜ですよね?」「ねぇ、そうでしょう?」のような、相手に同意を求める表現です。

jemand

「誰か」「ある人」を意味し、話者にとって未知の人にも既知の人にも用いられます。形容詞を伴う場合は語尾を付けないのが普通です。

1格2格3格4格
jemandjemandesjemand(em)jemand(en)

Ich warte auf jemand.
(私は人を待っている。)

Haben Sie jemand(en) gesehen?
(誰か見かけましたか?)

Er sprach mit jemand Fremdem.
(彼は見知らぬ人と話をしていた。)

irgend- を付けて、不特定性を強めることが出来ます。

Irgendjemand hat gesagt, dass er krank ist.
(誰かが彼は病気だと言っていた。)

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POINT

・jemand を定める形容詞(名詞化形容詞)は普通、中性単数をとります。

niemand

jemand の否定形で「誰も〜ない」を意味します。形容詞を伴う場合は語尾を付けないのが普通です。

1格23格4格
niemandniemandesniemand(em)niemand(en)

Er ist niemand(e)s Feind.
(彼には敵が一人もいない。)

Lass dich von niemandem aus der Ruhe bringen.
(誰からも心を乱されないようにしなさい。)

Ich habe niemand Bekanntes getroffen.
(私は誰も知っている人に会わなかった。)

Niemand konnte raten, wie der Film enden würde.
(その映画がどのように終わるのか、誰も当てることが出来なかった。)

POINT

・niemand を定める形容詞(名詞化形容詞)は普通、中性単数をとります。
・raten:言い当てる、推測する
・jdn. aus der Ruhe bringen:動揺させる、いらつかせる

etwas

etwas は「(何か)あるもの」という意味で、具体的に特定されていないものを指します。中性単数扱いで2格はなく語尾変化もありませんが、3格では必ず前置詞と共に用いられます。口語では was になります。
また、「語るに足るひとかどの人物」の意味でも使われます。

Ich benötige etwas Großes, um das Fenster einzuschlagen.
(窓を割るには、何か大きなものが必要だ。)

Sie hat den Wein mit etwas vermengt.
(彼女はワインに何かを混ぜた。)

Erzähl etwas von deinem Land.
(あなたの国について何か教えてください。)

Aus dem Jungen wird einmal etwas werden.
(その少年はいつか大物になるだろう。)

◆ 関係代名詞の場合は、was で受けます。

Ich habe etwas von ihm gehört, was ich nicht glauben kann.
(私は彼について信じられないようなことを聞いた。)

irgend- を付けて、不特定性を強めることが出来ます。

Sie hat irgendetwas liegen lassen.
(彼女は何か忘れ物をした。)

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POINT

・benötigen:必要とする、要求する

nichts

nichts は、etwas の否定形で、「何も〜ない」という意味で使います。
中性単数扱いで2格はなく語尾変化もありませんが、3格では必ず前置詞と共に用いられます。
また、形容詞を伴う場合は名詞化して頭文字を大文字にします。

Sie haben nichts zu essen.
(彼らには食べるものがない。)

Nichts wird so heiß gegessen, wie es gekocht wird.
(案ずるより産むが易し。/煮たままの熱さで口に入ることはない)

Ich verstehe nichts von abstrakter Kunst.
(抽象芸術については何も分からない。)

Sie ist mit nichts zufrieden.
(彼女は何事にも満足しない。)

Alles auf dieser Welt ist nichts als ein Traum.
(この世界のすべては夢に他なりません。)

Ich habe nichts Neues gehört.
(私は何も新しいことは聞かなかった。)

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POINT

・mit etw3(Dat.) zufrieden sein:〜に満足する
・nichts als:〜だけ、〜ばかり

alle

alle は「すべての人々」を表し、抽象名詞などは主に単数で、個別かできる名詞には複数形で付加されます。
中性単数の alles は「すべての人」「すべてのこと」「あらゆること」の意味で用いられます。

Alle sind schon da.
(すでに全員来ている。)

Alles hat zwei Seiten.
(何事にも表と裏がある。)

Alles in Ordnung.
(すべて順調だ。)

POINT

・da sein:(人が)いる、(物や建物などが)ある
・in Ordnung:順調である、うまくいっている

viele

viele は「多くの人々」を意味し、中性単数の vieles は「多くの人」「多くのこと」を指します。

Viele sind faul, ich eigentlich auch.
(多くの人は怠け者です。実は私もです。)

Er weiß vieles.
(彼は深い知識を持っている。→ 多くのことを知っている)

関連記事:【eigentlich と tatsächlich の違い】ドイツ語トレーニング

POINT

・faul:怠惰な、無精な、だらしない
・eigentlich:実は、本当は

manche(r)

einige とほぼ同義ではありますが、einige よりやや多数の人々を指します。中性単数の manches は「いく人かの人」「いくつかのこと」という意味です。

Manche sind anderer Meinung.
(別の意見をもつ人も何人かはいる。)

Ich habe Ihnen manches zu erzählen.
(あなたに色々とお話しすることがあります。)

Mancher wäre froh, wenn er es so gut hätte wie du.
(あなたと同じくらい良いものを持っていれば、幸せになれる人もいるでしょう。)

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POINT

・ander:(2つのうち)もうひとつの、別の
・erzählen:話す、語る

einige

「いく人」「いくつか」を意味し、さほど多くない数であることを表します。名詞化した中性単数の einiges は、「いくつかのこと」を意味します。

Einige standen noch herum.
(数人がまだ辺りに立っていた。)

Einige von ihnen wurden verletzt.
(彼らの何人かはケガをした。)

Ich habe dazu noch einiges zu sagen.
(私はまだそれについて色々と言うことがある。)

POINT

・herum:〜の周りに
・verletzten:ケガをさせる、(肉体的・精神的に)傷つける

jeder

jeder は「いずれの〜も」という意味で、alle が複数全体を表すのに対して、複数の中から任意でひとつを取り出します。英語では everyoneeach などにあたります。

Hier kennt jeder jeden.
(ここでは誰もがお互いを知っている。)

Jeder würde gerne glauben, dass Träume wahr werden können.
(誰もが、夢は叶うと信じたいものです。)

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