【schon の使い方】ドイツ語トレーニング

ドイツ語で「すでに」「もう」などを意味する schon は、dochbloßeinfachmaljaebennurwohl などに代表される「心態詞」のひとつとしても使われています。

心態詞は特に口語において、話者のわずかな心の動きを豊かに表現することが出来るのですが、外国語話者にとってはなかなかハードルが高かったりします。

今回はこの schon の様々な表現を例文とともにご紹介しますので、その語感を掴んでいただけたらと思います。

ご興味のある方は、当サイトで ドイツ語クイズ を出題しておりますので是非ご覧ください。

目次

schon の基本的なイメージ

schon は英語で alreadyyet などに訳される副詞で、主に「もう」「すでに」の意味で使われるのが一般的ですが、このほかにも微妙なニュアンスを表すことが出来ます。

schon のもっている概念を簡単に申しますと、話者の中に「ある程度の期待」「予想」「予定」があって、事実として認識するときの揺れ動く気持ちが込められていると言えます。

例えばこんな感じです。

・彼はもう70歳だ。
すでに12時を回っている。
・私はそれをとっくに知っている。

いずれも、話者の中に期待や予想のラインがあって、現実がそれを超えているか否かの心情が、この「もう」「すでに」「とっくに」で表現されています。

それでは、話者の「期待」や「予想」などをイメージしながら、schon の使い方を例文で見ていきましょう。

もう、すでに

「もう」「すでに」のほかに、einmalmal を伴って「以前〜したことがある」の意味でもよく使われます。

Hast du schon gegessen?
(もうご飯食べたの?)

Hast du schon bestellt?
(もう注文した? → レストランなどで)

Schon in der nächsten Woche kam sie zurück.
(次の週には彼女はもう戻ってきた。)

Ist die Spülmaschine schon eingeschaltet?
(食器洗い機のスイッチは入ってる?)

Es schneit schon den ganzen Tag.
(もう1日中雪が降っている。)

Schon als Junge war er ein Freund der Musik.
(少年の頃からすでに彼は音楽好きだった。)

Tut mir leid, der Flug ist schon voll.
(申し訳ありませんが、そのフライトはすでに満席です。)

Waren Sie schon einmal in Japan?
(日本に来たことはありますか?)

Er hat Europa schon öfters bereist.
(彼はすでに何度かヨーロッパを訪れている。)

Haben Sie schon einmal japanisch gegessen?
(和食を食べたことはありますか?)

Ich habe Sie schon einmal getroffen.
(私はあなたに以前お会いしたことがあります。)

Wir waren dort schon mal.
(私たちは以前そこに行ったことがある。)

Ich habe schon eine ganze Weile nicht mehr geritten.
(もう長い間馬に乗っていない。→ 馬に乗るのは久しぶりだ)

Hast du das Essen schon ausgesucht? Oder siehst du noch einmal die Speisekarte?
(食べるものはもう決まった? それとももう一度メニュー見る?)

An der Kreuzung sind schon öfter schwere Verkehrsunfälle passiert.
(この交差点では、すでに何度か大きな交通事故が起きている。)

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POINT

・einmal:かつて、以前
・zurückkommen:戻ってくる
・einschalten:(電気や機械の)スイッチをオンする
・etw. bereisen:旅行で訪れる、散策する
・die Weile:しばらくの間

今、すぐに

これからすることに対して、「今」の意味で使われます。命令文で使うと、強い苛立ちを表します。

Ich gehe schon mal baden.
(先にお風呂に入るね。)

Komm schon!
(すぐに来なさい!)

Nun hör schon auf damit!
(もうそんなことはやめろよ!)

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それだけで

話者のラインを超えてしまっている意味から転じて、「それだけですでに」を表す表現です。

Schon der Gedanke daran ist mir schrecklich.
(それを考えただけでもうゾッとします。)

Schon deshalb hat er den Mut verloren.
(それだけで彼はくじけてしまった。)

Wenn ich „Zahnarzt“ höre, tut mir schon alles weh.
(「歯医者」と聞くだけで身体中が痛くなる。)

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POINT

・schrecklich:恐ろしい、気分が悪い
・der Mut:勇気、度胸
・verloren:失くす、失う
・etw. tut weh:ずきずき痛む、苦しむ

本当に、まったく

話者の発言を強調する表現です。日本語の発想に似ていますね。

Das ist schon so.
(これはもう本当にそうだ。)

Das will schon etwas heißen.
(確かに重要なことだ。)

Jetzt suche ich schon wieder meinen Schlüssel.
(また鍵探しが始まってしまった。)

Ich kann mir schon denken, was du willst.
(君の望みは僕には本当によく分かるよ。)

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きっと、必ず

既成事実のように表現することで、相手の不安を打ち消したりすることがあります。

例えば「明日に仕上がります。」よりも「明日に仕上がります。」のほうが早い感じがします。

Es wird schon gehen.
(きっとうまくいくよ。→ 決まり文句)

Keine Angst, er wird schon kommen.
(心配しないで。彼はきっと来るよ。)

Wir wollen schon in der nächsten Woche einen Beschluss fassen können.
(来週には決断できるようにしたいと思います。)

Das kann schon nächste Woche passieren.
(それはきっと来週起こるだろう。)

Die Prüfung mag noch so schwer sein, ich werde sie schon bestehen.
(試験がどんなに難しかろうと、必ずそれに受かってみせる。)

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POINT

・der Beschluss:決断、結論、決意
・einen Beschluss fassen:採択する、可決する
・●● mag auch noch so . . . sein:●●がどんなに〜だろうと

どうせなら、それならば

従属接続詞 wenn を用いて条件を強めたり、譲歩や容認を表すことがあります。

Wenn ich das schon mache, dann mache ich das auch richtig.
(どうせやるからには、きちんとやります。)

Wenn sie das sagt, wird es schon stimmen.
(彼女がそういうのなら、まあそうなんだろう。)

従属接続詞については、当サイトの 従属接続詞と語順 で詳しくご紹介しています。

POINT

・stimmen:正しい、正確である

高を括る

疑問文で、話者が高を括っている心情を表します。

Was kann er schon gegen mich unternehmen?
(彼が俺に何が出来るって言うんだ。)

Was ist schon dabei, wenn ich abends allein ausgehen?
(私が夜一人で出歩くのが何だって言うのよ。)

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POINT

・unternehmen:(楽しみなどを) 計画する、企てる、(措置などを) 講ずる
・ausgehen:①出かける、外出する ②(電気・機械などが) オフになる、尽きる、なくなる

決まり文句

Jetzt geht es schon.
(今のところこれでまあまあだ。)

Wie heißt sie schon?
(彼女の名前は何だっけ。)

Ja, schon.
(ええ、まあ。)

Schon gut.
(もういいよ。→ 十分だよ)

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