昨夜のクリスマスマーケットに続き、朝日がゆっくりのぼる様子を見ながら、ネルトリンゲンをお散歩していきます。
ネルトリンゲンの歴史
ネルトリンゲンは、旧石器時代から人が住み、ローマ時代には既に集落があったほどの古い歴史を持つ街です。
そして中世の時代から、交通の利を生かして交易都市として発展し、1215年には皇帝フリードリヒ2世から帝国自由都市として認められました。
かつて「皇帝の道」と呼ばれた通商路が、豪商フッガー家を生んだアウクスブルクからヴュルツブルクへ通じており、南のライムリンガー門から北のバルディンガー門へと抜けています。
1327年に建造された旧市街の市壁には、ダイニンガー門から反時計回りに「Löpsinger Tor /レプジンガー門」、「Baldinger Tor / バルディンガー門」、「Berger Tor / ベルガー門」、「Reimlinger Tor / ライムリンガー門」の計5つの楼門があります。
そしてウルムからニュルンベルクへ向かう道が、ベルガー門からレプジンガー門を通っています。
▼ RIKA作、ネルトリンゲンの簡単MAP。
ネルトリンゲン滞在中、私は「Deininger Straße / ダイニンガー通り」沿いのガストホフに泊まっていたので、最も近い「Deininger Tor / ダイニンガー門」からスタートします。
▼ ダイニンガー門を市壁の内側から見たところです。ネルトリンゲン駅に最も近い門です。
▼ 全長3kmほどの市壁は屋根付きの通路になっているので、街の景観を眺めながら歩いて通ることができます。
▼ レプジンガー門の中には「Stadtmauermuseum / 市壁博物館」があります。この時期は休館でした。
▼ 旧市街を横切るエガー川沿いには、「Gerbergasse / ゲルバーガッセ」という、革なめし職人の家並みが残る地区が見えます。
革をなめすには大量のお水を必要としますので、職人たちは川のそばを仕事場としていたわけですね。
▼ 一旦市壁を下りて、水車「Neumühle / ノイミューレ(新しい水車、という意味)」をカメラに収めました。
▼ 国際的な社会奉仕団体である「Rotaryclub / ロータリークラブ」のマークがあります。
「多くの寄付により、ロータリークラブの指揮のもと復興および修復されました。」
エガー川のやや北側には、隕石や地質学などについて詳しく説明されている「リースクレーター博物館」があります。別の記事でご紹介しています。
▼ 市内に最後に残ったビール醸造所の「Ankerbrauerei / アンカー醸造所」は、1608年創業。壁のビールの絵が可愛らしい。
▼ 旧市街のどこからでも見える、堂々とそびえ立つ「ダニエル」。
▼ 「Löwenturm / レーヴェン塔」が近づいてきました。ネルトリンゲンの市壁には5つの楼門の他に、11の塔があります。
▼ レーヴェン塔は、市壁の一部を守る要塞として機能していたため、かなり壁が分厚いです。
▼ 街の西に位置する「Berger Tor / ベルガー門」です。「ウルム」に通じています。
▼ ベルガー門の中にはカフェがありました。まだ朝が早いので開いていませんでしたが、寒い日のアイスクリームって美味しいですよね。
▼ 市壁の階段を下りて、ベルガー門の全体像を撮影。
そのままくるりとベルガー門を背に、「Berger Straße / ベルガー通り」を歩いてみます。
▼ レストランの木組みが可愛らしかったので撮りました。店名の„Schnürsenkel“ は「靴紐」という意味です。
▼ 聖ゲオルク教会周辺で一際目立つ、大きくて黄色い「Hallgebäude / 大ホール」は、かつてはワインとお塩の倉庫だったそうです。
▼ ネルトリンゲンの市庁舎は、街で最も古い石造りの建物です。もともとは商館だったのですが、1382年から役所として使われるようになったそうです。
▼ こちらの写真は、屋根のデザインが印象的な「Klösterle / クレステルレ」。もともとは修道院だった建物が、現在はホテルになっています。
▼ 旧市街の南に位置するライムリンガー門はアウクスブルクへ通じています。ここからも少しだけ教会塔の「ダニエル」の頭が見えます。
▼ ガストホフがあるダイニンガー通りに戻ってきました。
▼ サンタさんの飾りが目を引くパン屋さん。
朝のお散歩から戻ってきたとき、泊まっているガストホフのオーナーご夫婦の奥様が、熱々のお紅茶とチョコレートケーキをご馳走してくれました。
寒くて身体が冷えていたこともあって、格別な美味しさでした。
ご興味のある方は、ネルトリンゲンのクリスマスマーケット編 も合わせてご覧ください。