ドイツの冬を幻想的に彩る「クリスマスマーケット」。
ドイツを中心としたヨーロッパの伝統的な冬の風物詩のひとつであり、街全体が華やかで温かい空気に包まれる、魔法にかかったように美しいイベントです。
そして「世界三大クリスマスマーケット」として知られているのが、ドレスデン、シュトゥットガルト、ニュルンベルクなのです。
ニュルンベルクの街
ミュンヘンから電車で約1時間と少し。ニュルンベルク中央駅から「Königstraße / ケーニヒ通り」を北上すれば、気分はすっかり中世の旅人です。
ニュルンベルクは、1853年にドイツで初めて鉄道が開通した街であり、約5kmの城壁に囲まれた旧市街は、ペグニッツ川を境にゼバルト教会とロレンツ教会の名をとって、北は「ゼバルト地区」、南は「ロレンツ地区」と呼ばれています。
12世紀から15世紀にかけて、ヴェネツィア、マルセイユなどの地中海商業と、北海、バルト海を中心とした北ヨーロッパ商業圏、そしてニュルンベルク、ケルン、パリなどの内陸商業圏が繋がったことで壮大な貿易ルートができ、16世紀頃の中世においてニュルンベルクは繁栄の頂点を迎えました。
世界で最も有名なクリスマスマーケット
ニュルンベルクのクリスマスマーケットは「世界で最も有名なクリスマスマーケット」といわれており、毎年国内外から多くの人々が訪れます。
▼ 屋台には、工芸品やクリスマスオーナメント、お菓子などが並びます。
▼ マルクト広場にあるフランエン教会。ニュルンベルクのシンボルのひとつです。
▼ マルクト広場でひときわ目を引くのが、「Schöner Brunnen / 美しの泉」です。
▼ イエス・ キリスト生誕の様子を模した「クリッペ」。
▼ 寒い冬の夜に煌々と輝く、クリスマスマーケットのサイン
▼ ローテンブルクやハイデルベルクにもある「Käthe Wohlfahrt / ケーテ・ヴォルファート」は一年中クリスマス気分を味わえる、クリスマスグッズの専門店です。
Glühwein / グリューワイン
クリスマスマーケットといえば、やはり「Glühwein / グリューワイン」ですね。
英語ですと Mulled wine と言います。
グリューワインとは、ワインにシナモンやシロップ、オレンジピールなどを加えて温めた、クリスマスに欠かせない飲み物です。主に赤ワインが使われます。
▼ グリューワインはデポジット制で、たいていは2ユーロほどです。返金してもらうには、飲み終わったらマグカップをお店に返す必要がありますが、マグカップが気に入ったら持ち帰ってもOKです。私も2杯飲んで、カップを2つそのままお土産にしました。
▼ マグカップは毎年デザインが変わります。
▼ ブーツの形をした可愛いマグカップ。サンタさんのイラストが描かれています。
ソーセージ
そしてやっぱり熱々のソーセージやホットドッグは欠かせません。
▼ 30センチはある長いソーセージ。ソテーした飴色の玉ねぎがたっぷりで、意外とあっさり食べられます。
▼ ニュルンベルガーソーセージは、ハーブ入りで短いのが特徴です。
▼ ソーセージを茹でながら「写真を撮ってあげようか?」と、親切すぎる屋台のおじ様。
▼ ポーズをとりながら、真ん中のお兄さんは、「コニチハ〜♪」「アリガト〜♪」と言ってくれました(笑)
▼ 閉店後のマーケットの様子。何て可愛らしいのでしょう。
翌朝のクリスマスマーケット
この時私は、ニュルンベルクに2泊しておりましたので、朝早くまたマーケットに出かけました。
▼ 馬車が目にとまりました。御者さんが寒そうです。
▼ 夜とはまた違った表情の「美しの泉」。高さは19メートルで、1396年に造られました。
神父、哲学者、預言者など総勢40体の彫像が装飾されています。
▼ この「美しの泉」の鉄柵には、繋ぎ目のない金輪が嵌め込まれており、願い事を心の中で唱えながら3回廻すと、その願いが叶うといわれています。
▼ クリスマスピラミッドがありました。手の込んだお人形さんたちが踊ります。
▼ しばらくして雪が止み、人が増えてきました。夜とはまた違った賑わいを見せています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「クリスマス」というのは、キリスト教が根付いている国々においてはやはり特別なもので、寒い冬にまるで暖炉に当たっているかのような温かさに溢れています。
ニュルンベルクの他にもクリスマスマーケットの記事を書いておりますので、宜しければ是非そちらもご覧ください。