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ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州の州都シュトゥットガルトに、世界でも類を見ないユニークな博物館、その名も「Schweine-Museum / 豚博物館」があるのをご存知でしょうか。
シュトゥットガルトといえば、ドイツ屈指の工業都市のひとつであり、「黒い森」、「バーデン=バーデン」、「ホーエンツォレルン城」などを結ぶ「ファンタスティック街道」の中で最も大きな街として知られています。
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豚博物館へ行くには、シュトゥットガルト中央駅からUバーンに乗って、最寄りの「Schlachthof」駅で降りて5分ほど歩きます。
ちなみに「Schlachthof」は、訳すと「食肉解体処理場」という意味で、昔この辺りには屠殺場があり、住所も「屠殺場通り」なのだそうです。
当時この処理場の管理棟だった建物を、豚グッズのコレクターであるエリカ・ヴィルヘルムさんが買い取り、もともとバート・ヴィンプフェンで運営されていたこじんまりとした博物館からお引越しして、現在の姿にパワーアップしました。
この博物館には、そんなヴィルヘルムさんの膨大なコレクションの一部が展示されており、その数は何と5万点以上!
それでは、誰もが可愛いと言いそうな愛くるしい豚ちゃんから、一瞬ひるみそうになるブサ可愛い豚ちゃんまで、心ゆくまで堪能していきましょう。
豚ちゃんたちの聖地、そして楽園
オーナーのヴィルヘルムさんは、もともとレストラン経営が本業とのことで、1階には美味しいと評判の本格的なレストランがあり、2階と3階が豚ちゃんグッズの展示室になっています。
展示室は28のテーマに分けられていまして、その一部をご紹介しますと、
「Das göttliche Schwein 神聖な豚」「Metzgerei お肉屋さん」「Wildschweinjagd ハンティング」「Labor 研究室」「Bibliothek 書庫」「Kino ミニシアター」「Tresor 金庫室(大量の貯金箱」「Badezimmer 楽しいお風呂」などがあります。
▼ 豚ちゃんたちがお行儀よく並んでいます。
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▼ 山積みのぬいぐるみは圧巻です。
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▼ Tresor 「金庫」の展示室
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▼ 屋根裏まで豚ちゃんだらけ。
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▼ 豚ちゃんが登場する絵本や文献も豊富に展示されています。
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▼ ご利益のありそうな、キラキラの豚ちゃん。
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ヨーロッパにおいては、豚は幸運の象徴とされていまして、ドイツでは良いことがあったときに「Ich habe Schwein gehabt. / 豚を手に入れた。」という表現があります。
▼ 天井にはマグカップが。どこを見ても楽しいです。
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▼ 入浴中の豚ちゃん達。
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▼ 白とピンクのコントラストが可愛らしい。
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▼ 豚ちゃんが描かれた男性用下着など。
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▼ オーナーさんの遊び心が至る所に。
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▼ 骨格標本も展示されています。
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▼ レトロなスロットマシンまであります。
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▼ 貫禄たっぷりの豚ちゃんのデッサン。
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▼ 「豚のカレンダー」の展示室。日付が書かれたフタを手前に開けると、可愛い豚ちゃんがいます。
私は自分の誕生日の日付を開けてみました。
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▼ 国ごとの豚ちゃんグッズ。棚に国旗がデザインされています。
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▼ おもちゃやパズルなど、お子様が座ってひと休み出来るお部屋も。
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▼ 1階のレストランでは、ボリューム満点の豚肉料理からケーキまでいただけます。
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最後に
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したほかにも、豚の品評会の景品目録や、ドールハウス仕立てのお肉屋さん、年代物の貴重なコレクションまで、オーナーさんの情熱と拘りに溢れた、大人から子供まで楽しめる博物館です。
1階のミュージアムショップでは、お土産にぴったりな豚ちゃんグッズを購入できますので、お気に入りを探してみましょう。
ちなみに年間パスポートもちゃんと用意されていますので、近くに住んでいればいつでもこの豚ちゃん達に会いにいくことが出来ます。
豚博物館の近くには、メルセデス・ベンツ博物館もありますので、シュトゥットガルトにお立ち寄りの際は是非行ってみてください。
▼ Schweine-Museum 豚博物館の公式サイト
https://www.schweinemuseum.de