ドイツのロマンティック街道に位置する円形の城郭都市、ネルトリンゲンのシンボルである「聖ゲオルク教会」は、15〜16世紀にかけてゴシック様式で建てられました。
南ドイツで最大級の等高式教会で、1522年にルター派に改宗しています。
隕石が落下してできた盆地に築かれた街というだけあって、隕石落下の影響でできた「Suevite / スエバイト」と呼ばれる角礫岩が、聖ゲオルク教会の説教壇の石段や市庁舎の外階段など、ネルトリンゲンの建築物の一部に使用されています。
そびえ立つ塔は、愛称「ダニエル」の名で親しまれており、塔の上には今も番人がいて、
毎晩 「So, G’sell, so! /お〜い、仲間たちよ」と叫び、街の安全を知らせます。
ダニエルにのぼってみました
塔の高さは約90メートルで、350段(!)の階段をのぼれば街を見渡すことができます。
▼ のぼってきた階段を上から見たところです。
90メートルというと、マンションの25階建てくらいに相当する高さですが、ほぼ頂上のところで塔の番人のおじ様がいらっしゃって、そこからさらに最上部の展望台へ続く階段を少しだけのぼります。
▼ 息切れしているところでクリスマスツリーを見るとホッとします(笑)
塔の上には可愛い猫ちゃんがいたのですが、写真にはおさめられませんでした(笑)。
聞くと、この猫ちゃんはネルトリンゲンの市職員さんで、観光客のおもてなし&癒し役としてこのダニエルに勤務しているそうです。
▼ 350段の階段をのぼり切った先には、絶景のご褒美がありました。
▼ マルクト広場を入れたパノラマ
▼ 回転木馬が見えます。
▼ ベルガー門方面です。市壁の外側にも家々が並んでいます。
聖ゲオルク教会の内部
▼ 主祭壇のイエス・キリストの磔刑像は、彫刻家のニコラウス・ゲアヘルト作。
▼ 第二次世界大戦では、爆撃によりオルガンが破壊されるなどの被害を受けましたが、現在ではすっかり修復されています。
▼ 荘厳な教会内に柔らかな日の光が差し込んで、立っているだけで穏やかな気持ちになります。
▼ 教会のそばにある「Kriegerbrunnen / 戦争の泉」は、普仏戦争を記念して建てられたものです。
続いては、ネルトリンゲンの豚の秘密に迫ります。