ドイツの中世城郭都市のひとつであり、ロマンティック街道の中でも特に人気のある「Rothenburg ob der Tauber / ローテンブル・オプ・デア・タウバー」に、かつて夢のようなお屋敷がありました。
女性オーナーのカタリーナ・エンゲルスさんが、ご自身のコレクションを公開するために1984年に開館した「人形とおもちゃ博物館」は、年間約4万人もの人々が訪れ、ローテンブルクの中で最も人気のある観光名所のひとつでもありました。
しかしエンゲルスさんがご高齢となり、跡を継ぐ方がいらっしゃらないということで、2014年に惜しまれつつも閉館してしまいました。
そんな「人形とおもちゃ博物館」の歴史と思い出を、記事として残しておきたいと思います。
ご興味のある方は、私の 南ドイツひとり旅の記録 を当サイトでお読みいただけますので、是非ご覧になってください。
ドールハウスと人形たちがぎっしり
▼ 博物館の入り口。私が訪れたのは2010年の10月下旬のことです。
▼ 右下にあるのは日本語のガイドブックです。
▼ パンフレットによると、ドイツやフランスの人形が1000体以上展示されているそうです。
おもちゃ作りが商業になったのは、ドイツが最初だといわれています。
▼ 電車や船のおもちゃです。
▼ ミニチュアのお菓子屋さんです。
ドールハウスの人形たちが何をしているところなのかをじっくり見てみると、その全てに物語があります。
▼ こちらはケーキ屋さんです。
ドールハウスの豊富さはもちろんのこと、デザインの精巧さに驚かされます。
▼ モスグリーンとゴールドの組み合わせが美しいです。
▼ 背景はローテンブルクの街並み(市庁舎前)です。
▼ 階段にもミニチュアが展示されています。
▼ 夜になると動いているのではないかと思ってしまいます。
▼ 人形のお洋服のデザインも素敵です。
表情が豊かで可愛らしい。
まるで人形たちに魂が宿っているかのようです。
▼ 50セント硬貨を入れると、ライトが点いてトンネル列車(1895年製)が一定の時間回ります。2分くらい回っていたと思います。
▼ 豆本も多数。可愛くて見入ってしまいます。
▼ ミュージアムショップには、ぬいぐるみやポストカードなどがずらり。
最後に
おもちゃというのはただの子供の遊び道具ではなく、その時代の社会背景や人間世界を映し出しているといっても過言ではありません。
このような貴重な博物館が閉館に至ってしまったことはとても残念ですが、誰かの手に渡ったおもちゃや人形たちが、今後も変わらず大切に受け継がれていくことを願っています。