can と able to の違いと使い方を徹底攻略

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英語の canable to の使い方を学校で習ったものの、正しく使い分けできているかあまり自信が持てないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、canable to の違いを例文とともにご紹介していきますので、しっかりとマスターしていきましょう。

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目次

can と able の語源

皆さんご存知の通り、canable to も「〜できる」を意味しますが、can の語源は、「やり方を知っている」で、何かの方法の知識を持っていることを表します。

そして able の語源は「扱いやすい・ふさわしい」で、何かの行為を実現可能な条件などを満たしているイメージです。

名詞形は、皆さんもご存知のように ability 「身体・精神的な能力」を意味します。

can の語源「やり方を知っている」
→「可能である」
able の語源「扱いやすい」「ふさわしい」
→「十分な能力がある」

can と able to の使い分け

日常会話では can が一般的で、able to はややフォーマルな響きがありますので、場面に応じて使い分けられるようにしましょう。

can のルール

  • 「〜できる」の最も一般的な言い方
  • 無生物主語では、通例 can が使われる
  • 受動態の文では、can が一般的
  • 過去時制の could は、「しようと思えばできた」
  • 他の助動詞と一緒には使えない
  • to 不定詞は使えない

able to のルール

  • 「〜できる」のややフォーマルな言い方
  • 過去時制では、単純に過去にできたことを伝える
  • 完了時制で使うことができる
  • 他の助動詞と使うことができる
  • 人にしか使えない

それぞれの例文を見ていきましょう。

能力「〜できる」

canable to も「〜できる」という能力を表しますが、日常会話では can が好まれます。

able tocan に比べて堅い響きを持っており、特に親しい間柄のやり取りではあまり使われません。

can

He can lift this rock.
(彼はこの岩を持ち上げることができる。)

You can eat these cookies.
(このクッキー食べてもいいよ。)

Please speak loudly, so I can hear you.
(大きな声で話してくださると聞こえるのですが。)

You can charge your card at the automatic fare adjustment machine.
(自動精算機でカードにチャージできます。)

Dad, look! I can fly!
(パパ見て! 僕飛べるよ! → 実演しながら言うときは can を使います)

able to

able to の表す「能力」は、「① 先天的・後天的なもの」と、「② 状況的なもの」の意味があります。

何かをする「自由」または「機会」を持っていることを暗示します。

① 先天的あるいは後天的に身につけた能力

The girl is well able to read.
(その少女は十分に字が読める。)

He is able to speak five languages.
(彼は5つの言語を話せる。)

② 状況によって行為が可能である

I barely feel able to get up at six.
(6時に起きられる気がしない。)

知覚動詞

see、smell、hear などの知覚動詞では、can を使います。

can hear the ocean from here.
(ここから海の音が聞こえる。)

We can see a church over there.
(向こうに教会が見えます。)

can smell Maria’s perfume. She must have been here earlier.
(マリアの香水の匂いがする。さっきまでここにいたんだろう。)

無生物主語

able to は人にしか使えませんので、物や事柄が「〜できる」ことを表す場合は、can が使われます。

This room can sleep up to three adults.
(このお部屋は3人泊まれます。)

This car can run faster than that one.
(この車はあの車より速く走れる。)

受動態

受け身の文では、通例 can が使われます。

He can be relied on.
(彼は信用できる。)

The plan can’t be changed.
(この計画は変更できない。)

My fax message couldn’t be sent because of a transmission error.
(ファックスが送信エラーで送れていなかった。)

関連記事:mistake・error・fault の違い -「間違い」の表現いろいろ

POINT

・rely on:信頼する、あてにする
・because of:〜が原因で、〜の理由で
・transmission:(U) (電波・信号の) 送信、(知識などの)伝達、(病気などの) 伝染、(C) 伝達・伝染されたもの

過去時制・完了時制

「〜することができた」という 過去の能力・実現 について言及する場合は、以下の5つがあります。

① 過去からの継続的な能力「いつでもすることができた」
→ could が自然で一般的(able to も使える)
② 目的に対して能力や機会を持っていた「しようと思えばできた」
→ could(達成できたかは不明)
③ 過去の一点においての達成の事実「あのとき実際にできた」
→ able to を使う
④ 否定文「〜できなかった 」
→ couldable to も両方使える
※ 否定文は「行為の不達成」を表せるため
⑤ 疑問文「〜できましたか」
→ couldable to も両方使える
「実現できたかどうか」を尋ねるため
⑥ 完了時制can には過去分詞がないため、able to を使う

① 過去からの継続的な能力

could は、過去の継続的な能力を表し、過去の一定期間において「いつでもできた」ということを表します。

文脈によっては、「昔はできたんだけどね」のような表現にもなります。

He could swim when he was a boy.
(彼は子供の頃泳ぐことができた。)

She could play the piano when she was four.
(彼女は4歳のときにピアノが弾けた。)

The genius could solve every math problem imaginable.
(その天才はどんな数学の問題でも解けた。)

I could run much faster when I was younger.
(若い頃はもっと速く走れたんだけどなぁ。)

② しようと思えばできた

特に注意しなければならないのは、could を使うと達成できたかどうかは不明となり、「〜しようと思えばできた」という表現になる点です。

そしてこの意味の場合は、時間を表す語句や節を伴います。

以下の2つの文章を比べてみましょう。

このあと ③ でもご説明しますが、結果として何かができた場合は was/were able to を使うことに注意してください。

I could get up at 5 a.m. this morning.
(今朝は5時に起きようと思えば起きられた。→ ※ 実際に起きたかどうかはあやふやになる)

I was able to get up at 5 a.m. this morning.
(今朝は5時に起きることができた。)

③ 過去の単なる事実

can の過去形である could には仮定推量、婉曲の用法もあるため、過去の一点について可能だったことを言いたい場合は、was/were able to を使います。

I was able to install the software.
(ソフトをインストールできました。)

was able to speak German fluently that day.
(あの日はドイツ語を流暢に話せた。)

After a week of rest, he was able to return to work.
(一週間の静養のあと、彼は仕事に復帰することができた。)

I ran hard and was able to catch the last train.
(走ったから終電に間に合った。)

④ 否定文「〜できなかった」

③ の「過去の一点において」可能であったことについては was/were able to しか使えませんが、否定文の場合は「行為の不達成」を表現できるため、could も使うことができます。

I wanted to go to the concert, but I couldn’t.
(コンサートに行きたかったのだが、行けなかった。)

⑤ 疑問文「〜できましたか」

疑問文では、「できたかどうか」を尋ねるため、couldwas/were able to も両方使えます。

Could you finish reading?
(読み終わりましたか。)

Were you able to sleep well last night?
(昨夜はよく眠れましたか。)

⑥ 完了時制

can には過去分詞形がないため、been able to のかたちで完了形を表します。

He should have been able to win.
(彼は勝てるはずだった。)

丁寧表現の could

Can を使った依頼・許可の表現を Could にすることで、より丁寧な印象になります。
そのため、ビジネスやフォーマルな場面でよく用いられます。

Could I get you to push our meeting back about an hour?
(会議の時間を1時間ほど後ろにずらしていただけますか。)

Could you give me a rough estimate of how much it will cost?
(どれくらいの費用がかかるのか、おおよそのお見積もりをいただけますか。)

able to しか使えない例

文法上、以下の場合は able to しか使えません。

① 助動詞、to 不定詞、連結動詞などを伴う

② 命令文

① 助動詞・to 不定詞 ・連結動詞 などを伴う

can は助動詞なので、他の助動詞と使ったり、動名詞化したりすることができないため、able to を使います。

You must be able to speak English for this job.
(この仕事は英語を話せなければなりません。)

I want to be able to communicate in French.
(フランス語でコミュニケーションをとれるようになりたい。)

He will be able to swim soon.
(彼はすぐに泳げるようになるよ。)

One day, people will be able to travel to other planets.
(いつか人は他の惑星に旅行することができるようになるだろう。)

I finally became able to get out of bed.
(やっとベッドから起きられるようになった。)

② 命令文

命令文では can を使えないため、able to を使います。

Be able to do it by yourself.
(自分でできるようにしなさい。)

能力を尋ねる

Can you . . . ? は、相手の能力を直接的に聞くことになるため失礼にあたる、と習った方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。

Do you . . . ? は、能力や技術的なことよりも「日常的に」しているかどうかの意味が含まれています。

そのため、習ったり勉強したりして「能力的に」できるかどうかを尋ねたいときは
Can you . . . ? と聞いて大丈夫です。

Do you drive? は、普段車の運転をするかどうかを聞いているニュアンスがあり、
Can you drive? は、単純に車の運転ができるかどうかを聞いている感じになります。

Do you speak English?

→ 能力的なことよりも、母語または日常的に英語を話すかどうか

Can you speak English?

→ 母語ではなく、「第二外国語として」英語を話せるかどうかを暗示

I speak English.

→ 日常的に英語を使っており、英語で難なく会話ができる印象

I can speak some English.

→ 英語を勉強中でいくらか話せるものの、まだそこまでの自信はないことを暗示

I don’t speak English very well.

→ 「英語はあまり話せません」という意味

I am able to speak English.

→ 面接のときなど、やや改まった言い方

最後に

canable to の使い分けについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
英語で似ている単語の違いに迷ったら、語源を調べてみたり、「制約がある用法」を先に覚えたり、とにかくたくさん例文を読んだりするのが良いと思いますので、ご自身のやりやすい覚え方で是非マスターしてください。


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